山の斜面や原野に生えるウツギ。5月頃にしなやかに伸びた枝の先に白い花を咲かせます。山で採ってきたウツギは、すぐに萎びてしまいますが、名前の由来にもなっているように茎が中空になっているからかもしれません。枝葉を染料にしています。
秘密 謙虚
枝葉(今年はつぼみも)
モエギイロ
日当たりの良い野原や土手、崖地など日当たりの良い場所に生育し、北海道の南部から九州など、日本の各地で見られる。樹高は2~4mになり、5月頃から枝先に多くの白い花を咲かせる。
ウツギの名は、茎が中空であることから名付けられたとされている。花は「ウツギ」の頭文字をとってか、「卯(う)の花」とも呼ばれ、童謡「夏は来ぬ」で「卯の花の匂う垣根に」と歌われるように、初夏の風物詩とされてきた。旧暦4月を卯月と呼ぶのは「卯の花の咲く季節」の意(実際の開花は5月くらいから)であるとの説もある。
季節になると群生となって、真っ白の花を咲かせるウツギ。大森の春のリレーは2月の梅の花、水仙からはじまり、3月の菜の花、4月のモクレン、コブシ、桜、。下旬にかけてはヤマブキ、つつじ、藤が咲き、畑にはカラスノエンドウの花、ミツバチも賑やかになってきた頃にウツギの花が一斉に咲く。低木のウツギに対して高木のエゴノキなども白い花を咲かせる。ちょっと白い花が気になる季節。花束にしようと思っても切るとすぐに萎れてしまうウツギ。花器に生けるのには向いてないよう。春の野山を彩る草木のひとつとして、丁寧に集めたウツギを染料に使っている。
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