〈炭藍染綿麻平織〉がこの季節におすすめな理由をお話しします。

冬枯れていた大地を春の雨がしっとりと潤し、地面の下では芽吹きの準備が始まっています。あたたかな日差しも少しずつ戻ってきて、なんとなく軽やかな装いが恋しくなるこの時期。おすすめしたいのは、美しい陰影が印象的な「炭藍染綿麻平織(綿50%麻50%)」です。

経糸(たていと)に藍の先染め糸、緯糸(よこいと)に白糸を使って織り上げた綿麻シャンブレー生地に、備長炭から抽出した色を重ねました。この染めの工程で生じる、洗いざらしたようなワッシャー感や色ムラが、大人っぽさの決め手です。

ほどよいハリとシャリ感がありつつ、しっかり目が詰まっているから、春の羽織りものに最適。まだほんの少し冷たい風もはねのけて、颯爽と歩けそうです。

旬の時期

藍と炭を重ねた美しい陰影が、春の日差しに映えて

ブラウス 筑紫萩(つくしはぎ) すみあい モデル身長:164cm

ベスト 風蘭(ふうらん) すみあい モデル身長:163cm

ブラウス 節黒(ふしぐろ) すみあい モデル身長:157cm

〈炭藍染綿麻平織〉の服たち

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布の“旬”とは?

“旬”は、食で使われる言葉ですが、布や服にも、やはり“旬”があります。

それは、麻なら夏向き、毛なら冬向きといった素材だけで決まるのではなく、織り方やデザインなどでも変わります。そして、さまざまな作り方によって、布になり、服になったときに、“旬”が決まります。

“旬”は時候に合わせて変わるので、布に“旬”を感じることは、そのまま季節を感じることになります。そして日本には、四季や、15日ごとの二十四節気、5日ごとの七十二候があるほど、彩り豊かな季節があり、人々は昔からそれを感じて楽しみながら暮らしてきました。

ですので群言堂は“旬”の布たちを、もっと紹介していきます。皆さんの布選び、服選びに役立ち、また楽しんでいただけたらと思います。

3月〜5月ごろの季節

      
3月 啓蟄 蟄虫啓戸 (すごもりのむしとをひらく)
桃始笑 (ももはじめてわらう)
菜虫化蝶 (なむしちょうとなる)
春分 雀始巣 (すずめはじめてすくう)
桜始開 (さくらはじめてひらく)
雷乃発声 (かみなりすなわちこえをはっす)
4月 清明 玄鳥至 (つばめきたる)
鴻雁北 (こうがんかえる)
虹始見 (にじはじめてあらわる)
穀雨 葭始生 (あしはじめてしょうず)
霜止出苗 (しもやみてなえいずる)
牡丹華 (ぼたんはなさく)
5月 立夏 蛙始鳴 (かわずはじめてなく)
蚯蚓出 (みみずいずる)
竹笋生 (たけのこしょうず)

「七十二候」をかなで読むと、季節の移り変わりが分かりやすいですね。

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