無謀とも思える、過疎の町でのビジネスの歩みを語り下ろした
「経(たて)」本と、この風景の物語を写真で紡いだ
「緯(よこ)」本の2冊組。

「経(たて)」本は、創業者であり現会長の松場大吉が群言堂の歴史を自身の半生と共に語り下ろし、「緯(よこ)」本は、島根県大田市出身の写真家・藤井保氏が石見銀山生活文化研究所の今を石見銀山の風景と共に撮り下ろしました。

私たちが人口400人程の山あいの町でどのような思いで起業し年月を過ごしてきたのか。
これから先、どのような未来を描き、次の世代へ伝えていくのか。
石見銀山生活文化研究所という小さな会社の物語でありながら、根底には人の生き方に通じる普遍的なテーマをもった本となりました。

2冊組書籍『ぐんげんどう』

商品番号 75300001
販売価格 ¥ 5,500 税込
会員特典  25 ポイント 進呈
語り

松場 大吉

挿入文

松場 登美

写真

藤井 保

クリエイティブディレクション

佐藤 卓

アートディレクション・デザイン

林 里佳子(佐藤卓デザイン事務所)

聞き書き

菅 聖子

3年の歳月を掛け、写真家 藤井保氏が撮り下ろした写真に、
佐藤卓デザイン事務所が造本デザイン。

きっかけは、若い社員も増え、松場大吉・登美がこの町で興した想いを伝える“バトン”として、「25周年を機に記念誌をつくろう」と制作がはじまりました。
2012年に撮影しはじめた頃はまだ、どんな本になるかも解らないままでしたが、関わってくださる方とのたくさんの会話の中で、松場大吉の語り下ろしと藤井保さんの写真集の2冊組という形で完成しました。形にしてくださったのは、佐藤卓デザイン事務所の佐藤卓さん・林里佳子さん。
優れた冊子・書籍を表彰する全国カタログ展で、その佇まいが銀賞をいただきました。会社の本が銀賞と、銀の町に住む私たちらしい想いの詰まったものとなりました。

石見銀山の山懐で、復古創新の美を
生み出し続ける石見銀山生活文化研究所。
この希有なアンサンブルのベースラインを奏でる
経営者・松場大吉の、 変幻自在ながら徹底的に一貫した人生。
“逆行小船”の後ろに、大船団の続く日は近い。

(株)日本総合研究所 主席研究員
『デフレの正体』『里山資本主義』著者

gungendo_motanisan_name.jpg

写真集の中の松場大吉(石見銀山生活文化研究所本社前の畦道)

うれしい声が届いています。

深い魂に守られた場所 、それが群言堂。でもそれは立派な仏様や、偉そうな神様にひれ伏していただくような抽象的な魂じゃありません。
苔むした石段や、雨風にさらされてきた板塀や、使い古された道具、昔の人が纏った布、暮らした人の気配を伝える小道、居心地の良い陽だまり、、、

人の身体と心を守ってくれるのは、過去と未来を結んでくれる生きた時間なんです。石見銀山の山里に、この愛すべき時間と空間がいつでも待ってくれている事に、大きな安堵を感じています。

この深い魂を、写真とエッセイで伝えてくれる大著「ぐんげんどう」は、これからを、素晴らしく生きるための沢山のヒントになる、と思います。日本のいろんな場所に、深い魂を呼び戻せるよう、これからを生きていくために!


素敵な本でした。そして僕が以前よりもっと肉声を聞きたい!と思っていた大吉会長の語り下ろしだったことが個人的にはとても嬉しかった。

僕らが兄と妹という家族的な組み合わせで創業したことや妹である佐藤が商品やコンテンツに責任を持ち、僕が経営を担うという仕事の分かち合い方をしていることもあり創業当初から勝手に御社にシンパシーを感じ、ロールモデルとして参考にさせていただいてきました。
そんな中で登美さんという類い稀なクリエイティビティとリーダーシップを兼ね備えたパートナーを経営という枠組みで守り、盛り立ててこられたであろう大吉さんのお考えや、葛藤、それをどのように越えてこられてきたのかをずっと知りたいと思っていました。

昨年阿部家に宿泊させていただいた際に、はじめて大吉さんにお目にかかる機会をいただき、いろいろお話する中で、なんて器の大きな、大所高所から物をご覧になってる方なんだろう、それでいてとってもチャーミングでずっとそばでお話を聞いていたいなと思わせるような魅力を感じました。そして自分が大吉さんの年齢に達した時、果たしてこんな人物になれるだろうか、、、と落胆する気持ちも感じました。
今回読ませていただいた御本の中で、大吉さんが35歳ごろから今に至るまで、どんな葛藤やご経験を通じて今があるのかをより生き生きと語られているのを読み、現在42歳の僕ももっといろんな失敗や成功を繰り返しながら、一つ一つのことを実感を持ちながら取り組んでいけばもしかしたら少しは大吉さんに近づけるのかもしれないなと希望を持つことができました。

また大森町に出かけて、お目にかかれる日を楽しみに、精進したいなと思います。


松場大吉さんと登美さん、そしてお仲間のみなさんたちがかたちづくってきた群言堂。そのかけがえのない価値観を、おふたりの穏やかで呼吸のような言葉のつむぎと、藤井保さんの力あふれる神話的な写真で、めいっぱい知ることができました。

佐藤卓さんの素材を生かしたやさしいブックデザインもほんとうにかっこいい!いま、とても幸せな気分です。


みんなの智恵と力が結集した美しい本。
それ自体が会社のいままでを物語るようです。いつもお世話になってばかりですが、群言堂も大変なときがあったんだなあ、と申し訳ない気もします。

よいものを作り、都会の捨てたものを拾い、磨きをかける美しい暮らし、ぶれない生き方にただただ驚嘆するばかりです。
その中で次の世代も育っていますね。写真を見て、雪の石見銀山にも行ってみたくなりました。


こんな組み合わせの立派な本ができちゃって、うーん 大変めでたい!
「群言堂」大吉つぁん、登美さん、まことに良い組み合わせなり。

大森町、石見銀山、場所柄が大変よろしい!
適度に知られている事もまた具合がいい!
関わっている人々の名前がいいね、まいるなどうも!


「ぐんげんどう」経(たて)と緯(よこ)は読む人の時間をとめる。
日本人の普遍の心が宿る本だからだろう。

写真家・藤井保さんの作品集・緯(よこ)は「只在る」こと、その瞬間の背後にある神秘なるものを写し出す。

経(たて)の中で、登美さんは「経済的な物差しではなく、心の物差しで」という

日本人は本当の豊かさが経済的な物差しの中にないことに気づき始めた

おそらく本能的に・・・

いや 呼び覚ました人たちがいるのかもしれない

大吉さんと登美さんだ

お二人は個性的で魅力的だ 

その存在は空気のように心地よい生き方そのものが自然体だからだろう

自然体とは嘘偽りのない本物の姿

これからもその生き方にふれ続けたいと思う


発行 平凡社
サイズ B5
その他 288p