日本の国花は、特別な決まりはないものの、実質的に菊と桜になっているほど親しまれている「桜」。花が咲く前の枝の芯には赤みがあり、丁寧に煮出すと桜の花のような薄い色や幹のような深いこげ茶色を抽出することができます。木が弱らないように休眠している冬の間に枝を切り、チップ状に細かく砕いて染料にしています。
精神の美 優美な女性
枝
はいあか
北半球の温帯に広範囲に自生していて、日本には特に馴染みの深い植物であり、花見を目的に、ソメイヨシノをはじめ多くの栽培品種が作られてきた。日本由来の多くの品種が世界各地に根付いており、英語では桜の花のことを「Cherry blossom」というだけでなく、「Sakura」と呼ばれることも多くなっている。野生の桜はヤマザクラ、オオシマザクラなどがある。
観賞用としてはもちろんのこと、それ以外にも「桜」はさまざまな形で親しまれてきた。例えば食用として、花や葉は塩漬けにし、和菓子などに入れて香りを楽しむ。また、さくらんぼも、実桜(みざくら)類の果実である。木材としては、硬く、湿気に比較的強く、家具や建材となる。樹皮は生薬や染料となる。
ここ大森町の場合は、春を彩るといえば梅の方が「らしさ」があるのだが、梅の花が散り、気温も少しずつ上がってきてお外で昼ごはんを食べたくなる時期にちょうど「桜」が咲いてくれるので、やっぱり春の代表だよねと感じる。
大森には桜の見どころスポットが何ヵ所かあるのだが、そのうちの一つは大森小学校。校庭を囲むように植栽されていて、満開の時期は大森の街並みから間歩へ向かうその道を歩くのがとても気持ちいい。そして代官所前の桜並木。大森の玄関口に咲くこの桜は大森の街並みとも合っていて素敵である。そして隠れおすすめスポットが井戸神社の境内の桜。人も少ないので、ゆっくり楽しめる穴場である。
そして「桜」はごく一部の大森町民にとっては大切な指標になっている。花が散る頃から自然界に棲むニホンミツバチたちの「分蜂」が始まるのだ!思わずびっくりマークをつけてしまった。そう、1年の中でもこの時期は、ニホンミツバチを捕獲するビックチャンスの時期なので、私たちはソワソワしながらこの時期を過ごす。大森は史跡や神社やお寺が多いので、古木のウロや石の隙間などに天然のニホンミツバチが棲んでいるのだ。そして私はナント、今年は2群のミツバチの捕獲に成功し、少しのハチミツをいただきながら楽しいミツバチライフを送っている。
植物採集人・鈴木
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