まるで“着るエアコン”。暖かいのに蒸れにくい、メリノウールインナーができました。
まるで“着るエアコン”。暖かいのに蒸れにくい、メリノウールインナーができました。
私たちの日常生活には温度差があります。秋から冬にかけて、外では重ね着が必要ですが、暖房の効いた室内では暑く汗ばむことも。厚着やヒートインナーによる蒸れや汗、そして乾燥によって引き起こされるかゆみや湿疹などの肌トラブルに、一度は悩まされたことがあるのではないでしょうか。
素肌にやさしく快適に暖をとれるインナーがあれば──。
そんな想いから、群言堂は鳥取県にある鳥取南海紡績株式会社(以下、南海紡績)とタッグを組み、秋から冬、春先まで着用いただけるウールインナーをつくりました。
素材にはスーパーエクストラファインメリノという上質なウールを使用し、南海紡績で紡いだ高品質な糸で、チクチクしない、とろみのある肌触りに仕立てました。着込んでも動きやすく、アウターに影響しづらいウールインナーです。
約1年の構想をかけて作ったウールインナーについて詳しくご紹介します。
折井 礼子
今回のメリノウールインナーのこだわりについて聞きました。
プロフィール写真 / 伊場剛太郎
ウールは寒いときは暖かく、暑いときは汗を逃がして、体温を調整してくれる優れた素材です。寒さをしのげるのはもちろん、冬の屋外からエアコンの効いた暖かい部屋に移動しても、汗で蒸れることなく、快適な状態を保つことができます。
その機能性の高さから、ウールインナーは主にアウトドアブランドで活用され、登山家、キャンパー、アウトドアマンからも絶大な人気を集めてきました。蒸れや汗による肌荒れに悩む人にも、嬉しい素材です。
そんなウールの中でも「16.5マイクロン」(スーパーエクストラファインメリノ)の超極細繊維を生地に100%使用したメリノウールインナーは、秋から春先にかけて、真夏日以外は着用いただけます。
デザイナー・折井:
「サンプルが完成した2月からGW前までずっと着ていましたが、本当に快適。ちょっと暑くて汗ばんだときも、べたつかないし、蒸れないし。着ていることを忘れるくらい、とにかく着心地がいいんですよ」
調温性と調湿性に優れたメリノウールは、日常づかいはもちろん、掃除やウォーキング、ガーデニングといった少し汗ばむようなシーンにもぴったり。まるで「天然のエアコンディショナー」を身につけているような快適さを実感していただけます。
「着るとチクチクする」という印象を持たれがちなウール。それは、太くて硬いウールを使っている服の感覚を、肌が覚えているからでしょう。
今回のインナー素材には、カシミヤに匹敵するほどの細さを誇るメリノウールを使用。太さ16.5マイクロンの原毛を厳選し、超極細番手(98番手)の双糸に紡績しました。
カシミヤに匹敵するほどの細さを誇るメリノウール
細く繊細な糸を紡績するためには、高度な技術が欠かせません。紡績工場である南海紡績の職人たちが長年培ってきた「やさしく糸を紡ぐ技術」で、メリノウールの細い繊維を細番手の糸に仕上げました。
糸を細くすることで繊維が丸みを帯び、チクチク感を軽減させることで、とろみのある肌触りを実現。高い紡績技術を持つ南海紡績とタッグを組んだからこそ、実現できたウールインナーです。
また、チクチク感を抑えるため、縫製糸は柔らかく肌あたりのいい糸に。これまでのウールのイメージを覆す、素肌がよろこぶインナーです。
群言堂のメリノウールインナーは、繊維が絡まりにくい上質なスーパーエクストラファインメリノを素材に使用し、天然由来の半防縮加工を施しています。これにより、ご家庭でお手入れが可能です。
環境にも優しい半防縮加工は毛玉の原因となるスケールを取り除き、ウール本来の調温・調湿機能や風合いを保ちます。
※ただし、手で絞って脱水するのは繊維を痛め、毛玉の原因となるためお避けください。
メリノウールは非常に軽い素材のため、型崩れに神経質になる必要はありません。厚手のハンガーに吊るして干すことも、タオルと同じように干すこともできます。
また、ウールには天然の耐臭効果もあり、バクテリアの繁殖をおさえ、臭いを吸収して閉じ込めてくれます。部屋干しはもちろん、洗濯が難しい状況でも安心してお使いいただけます。
デザイナー・折井:
「旅行や入院をする時には、洗濯もままならないじゃないですか。でもこれは、毎日洗濯しなくても臭いにくいんですよ」
どんな肩の形状でもフィットするラグランスリーブを採用 モデル着用:こいねず
アウターにも響きづらい
「ウールラウンドネックインナー」は、ラグランスリーブにこだわりました。ラグランスリーブとは、袖の付け根が襟から脇下にかけて斜めに切り替え線が入り、肩と一続きになっている袖の形です。
デザイナー・折井:
「ラグランスリーブにすると、肩の形状がなで肩、いかり肩、広い人、狭い人……どんな人でも合うんです。なおかつ薄いブラウスやセーターに、袖付け線が響かない。やっぱり肩のところには下着の線がない方が、着ている姿が美しいじゃないですか。それと、肩と腕の可動域が広いので、動きやすいのもラグランスリーブの魅力です」
「ウールラウンドネックインナー」に施した八分丈は、袖口からインナーが見えないようにするため。美しく着ながら、守るところは守る。肌着として絶妙なバランスを保ったデザインとなっています。
「ウールメンズVネックインナー」は、定番のセットインスリーブ。シャツから丸首が覗かないよう、Vラインのデザインにしました。
デザイナー・折井:
「首元は少しあけつつ、服を着た時に肌着感がでないぐらいの浅めのVラインに。鋭いVではなく、少しラウンドをさせて柔らかさをもたせています」
群言堂のメリノウールインナーは素肌に優しく、快適な暖かさで、着込んでも動きやすく、ご家庭で扱いやすいものです。その心地よさを日常で実感いただけます。
デザイナー・折井:
「年齢を重ねたら、沢山の物を持たなくてもいいから、納得のいくものを選ぶことが大切だと思っています。例えばインナーは、いいものを3着持っていればいい。それだけで、素肌はいつも快適で、日常に上質感も感じられます。手に入れるときは少しお高いかもしれないけれど、いいものを大事に着ていると、愛着も湧きますし、本当に長持ちしますよ」
日本の技術が進化させた天然繊維の、体にいい衣服を着ること。
それは日常に心地よさをもたらし、日々を満足しながら過ごしていくことに繋がっています。
その実感を、ぜひ群言堂のウールインナーから体験してみてください。
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