染めや織りに、つくり手の息づかいが宿る布。工夫次第でいかようにも使えて、一緒に歳を重ねるごとに愛おしさが増してゆく布。たとえ数は少なくても、本当にいいものを選び取り、布の命が尽きるまでとことん愛し抜く。そんな暮らし、はじめませんか。それは、さまざまな衣と住のおしゃれを経験してきた大人の新しい楽しみです。
染めや織りに、つくり手の息づかいが宿る布。工夫次第でいかようにも使えて、一緒に歳を重ねるごとに愛おしさが増してゆく布。たとえ数は少なくても、本当にいいものを選び取り、布の命が尽きるまでとことん愛し抜く。そんな暮らし、はじめませんか。それは、さまざまな衣と住のおしゃれを経験してきた大人の新しい楽しみです。
少し肌寒い朝、エイッと弾みをつけて起き上がる。二度寝の誘惑を振りほどいてくれるのは、ベッドスローとして広げた最愛の布。そのぬくもりをふわりと体に巻きつけたら、窓を開け放って深呼吸。ひんやり澄んだ外気とふっくらした布の風合いが、からだをやさしく目覚めさせてゆく。さあ、朝のコーヒーを入れましょう。
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里山から持ち帰った野の花を手に、ひと思案。ふと思い立って、古びたアンティークテーブルに一枚の布をかけてみた。それは、ひたむきに咲く花々のためにしつらえた舞台。今しか会えないこの色や姿が、空気までみずみずしくしてくれる。いつまでも眺めていたくなる景色が、私の部屋に生まれた。
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重い上着に手が伸びなくなった今日この頃は、むしろ一枚の布の自由さに惹かれる。大判の布で上半身から腰まですっぽり包んでもいいし、中判の布をストールのように首周りにふわりと巻いてもいい。金具もボタンもないからこそ、糸の味がダイレクトに肌と心に沁みてくる。「着る」ではなく「まとう」喜びが、心を満たす。
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壁のクロスや大型家具のファブリックは、一度決めたらなかなか変えられないから、どうしても無難なものを選びがち。だから時には、愛蔵の布で気分を一新。手の込んだ織り柄の一枚を、タペストリーやソファカバーに広げるだけで、部屋の空気がパッと変わる。糸目の一つひとつが愛おしく、眺めていても飽きない、私だけのインテリアのできあがり。
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休日の昼下がり、お気に入りのレターセットを取り出し机に向かう。そう、最近のお楽しみは、旧友との「文通ごっこ」。いい香りのハーブティと、ふんわり膝を包む布のぬくもりにほっと心をゆるめて、胸に浮かんだ言葉を便箋に書き綴ってゆく。彼女の笑顔を想像しながら切手を選ぶのも楽しくて、デジタルではない確かな手ざわりのある時間が流れてゆく。
暮らすように旅したいから、私のパッキングリストには、いつもお気に入りの布がある。旅先のホテルや機内で広げれば、ちょっとよそよそしかった空間も、たちまち安らげる場所に変わるから不思議。ショールにも膝掛けにも、外出の上着がわりにも、トランクの荷物の目隠しにもなる万能な旅の道連れ。私と一緒に、どこへでも。
ひたむきなまでに手の込んだ柄や、ため息が漏れるような肌ざわり。眺めたり触れているだけで心満たされる、ちょっと贅沢な布を一枚、手に入れてみる。丁寧な仕事から生まれる布には、私たちの創意工夫や、美を愛でる心を呼び覚ましてくれる力があります。そんな布の楽しみに立ち返って群言堂からお届けする「暮らし・良い布」。あなたの暮らしを豊かにする一枚を、見つけてください。
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