石見銀山大森町周辺の竹林で採れるハチク。あくが少なく食べやすく地元ではとても人気なたけのこです。地表から五十センチほど伸びたものを鎌で刈るように採ります。里山パレットでは、剥いた皮を染料に使っています。
節度 節操のある
筍の皮
フジネズミ
中国原産の竹の一種で、直径は通常3~10cm、高さは10~15m程だが高いものは20mになるものもある。開花周期は約120年とされ、開花後は一斉に枯死する。ハチクの筍(タケノコ)は食用で最盛期は5月中旬から6月上旬ごろ。掘り出したばかりの筍はクセが無く生食もできるが、時間の経過につれあく抜きが必要となる。
日本では昔から、農業でも漁業でも、暮らしの中でも、軽くて加工性の高い身近な素材として使ってきた。伝統的な日本家屋にはいたる所に竹が使われていて、土壁の芯にして塗り込めることで、寒さ、暑さ、湿気を調整するなど、日本の気候に適した機能を持たせてきた。また、かごやざる、花器などの日用品から玩具だけでなく、茶道や華道の道具、笛や尺八などの楽器、竹刀や弓などの武道具などに用いられている。また、古来から積極的に日本各地に植えられ、手入れの行き届いた竹林は、日本の美しい風景をかたちづくってきた。このように、さまざまな面で愛され続けてきている竹は、私たちの生活や文化に根差した、まさに自然からの恵みといえる。
大森のタケノコシーズンは4月下旬に始まる。孟宗竹のタケノコ。これは湯掻いて、アク抜きしていただく。一般的によく食べられる筍である。次に5月中旬からハチク、クロコ(マダケ)と続く。ハチクは見つけるのも採るのも食べるのもイージー。大森の山おじさんたちの中ではもっとも人気がある。土を掘って採る孟宗と違って、地上から4〜50センチほど伸びたところを鎌で刈りとり集めていくので、短時間で沢山集められるのである。そして、エグみが少ないので丁寧なアク抜きが要らず、すぐに料理に使うことができる。そしてタケノコには珍しく冷凍保存も出来るため人気があるのも納得である。採ってきたタケノコは皮を剥いでいただくのだが、食べられる部分に比べ大袈裟なほど大量の皮が出る。これを染料として使っている。
植物採集人・鈴木
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