薄暗い林の中に自生するシダ植物を染料にしています。ゼンマイやウラジロの大きくなった株を根っこごと掘り返して、まるごと染料として使っています。
無限に 永遠の契
葉から根までまるごと
テラコッタ
本州中部以南に分布し、湿り気を好み、低山の森林内や疎林で、明るい日陰のところに大群落を作る。羊歯(シダ)はシダ植物の総称。花はなく、胞子によって繁殖する。シノブ・ワラビ・ゼンマイなどがあるが、ウラジロを指すことが多い。ウラジロは、葉の表はツヤのある濃い緑色なのに対し、裏面は粉を吹いて白っぽい。
小葉が羊の歯に似ていることから「羊歯(しだ)」という呼び名がついた。「歯朶(しだ)」という呼び名もあり、歯を齢になぞらえ、齢が延びる長寿長命につながるめでたい植物として使われている。「ウラジロ」の葉は古くから吉祥植物として親しまれ、正月飾りに使われて、注連縄、ミカンの下に垂れ下げられている。
いつも少し水っけのある大森の山に多いシダ植物。岩場に行くと、苔の近くで育っていたり。沢沿いでは天然の葉わさびの近くで育っていたり。民家の近くでもよく見られ、大森のあちこちにひっそりと溶け込んでいる。とても身近な植物なので意識することもあまりない。それだけ自然な存在なので、あえて染料として使ってみたいと思った。このあたりでもっともよく見られるウラジロを中心に、ゼンマイなどの株を根っこごと引っこ抜いて染料にしている。
植物採集人・鈴木
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