玄関から見える四季、そしてトイレ|三浦編集長の日常 04

今の時期は秋らしい赤や橙の木の葉が視界に入ります。

こんにちは。群言堂広報の三浦です。

すっかり寒くなりましたがいかがお過ごしでしょうか。木造古民家である三浦家では隙間風が我が物顔で家の中を通り抜け、いつ何時でも新鮮な空気を楽しむことができます。簡単に言うと寒いです。

さて、本題に入りましょう。

上の写真はどこで撮ったものでしょうか?赤や橙に色づいた紅葉が綺麗ですね。

実はこれは三浦が働く会社の玄関です。

この玄関からは裏山が見え、四季折々の景色の移り変わりを楽しむことができます。

鉄製の門の壁面にはこの地方で良く屋根の鬼瓦にあしらわれる大黒様と恵比須様がいらっしゃいます。縁起が良いですね

玄関から四季を感じる

この景色が見えるのは玄関を出る時。いつもお昼休憩やトイレ休憩の折にこの玄関を外に出ます。

会社のトイレは珍しく社屋の外にあるのです(玄関の写真の右手に見える建物です)。

今の時期は寒いですが、昔の日本家屋さながら、母屋から外に出て厠で用を足すというのはなかなか風情があります。

いつもの何気ない休憩ではありますが、ただの休憩とあなどるなかれ。その時々の里山の木々の様子や気温、匂いなどから季節感を感じることができるのです。

寒い時は寒く、暑い時は暑く、エアコンの効いた社内だけでは麻痺しがちな感覚をちゃんと休憩の度に取り戻させてくれます。

この玄関を出るという行為ひとつが、季節感のあるものづくりに欠かせない感覚を養ってくれるのです。

初夏の新緑。写真からは見えませんが正面奥には小さな沢が流れており、暑い時期には水の音に涼を感じて癒されます

冬の雪。雪の積もった朝は皆で雪かきです

周りの環境まで含めて、働く場を考える

個人的にこの玄関からの景色は精神衛生上も良い影響を及ぼしてくれているのではないかと思っています。

例えば会社を出てもビル街しかなかったら、あるいは空気が悪かったら、息が詰まってしまいそうです。

三浦はこの町の暮らしに惚れ込んで「こんな環境の中で暮らしながら働けたら幸せだな~」と移住・就職してきましたが、

社風や待遇などの会社内部に関することだけでなく、通勤経路で毎日見る景色や吸う空気が自分に合うかどうかも働きやすさに影響する大事な視点だと思います。

我ながらいい職場を選んだものです。

おまけ:トイレの話

目と鼻は構造上あったもので、口だけ付け足しました

水琴窟の清らかな音は下部に埋め込まれた竹筒を伝って各個室へと響き渡ります

トイレの話題が出たのでついでに本社のトイレのお話を少々したいと思います。

本社トイレは「ニコニコトイレ」と呼ばれ、建物の壁面にニコニコ顔の意匠が施されています。構造上あったものに手を加えたユーモアたっぷりのお顔です。

建物自体と中の個室は土壁でできていて、六角形の個室には間接照明の柔らかな光が満ちて超・落ち着く空間となっております。

また、手洗い場には水琴窟があり、手を洗う度に美しい音色が響きます。そしてなんとこの音が全部で4つある個室に届くようにできています!

「禅」とか「瞑想」といった言葉が似合うこのトイレ。一度会社の外に出ることとの合わせ技で、最高の気分転換と集中力アップをプロデュースします。

もしお立ち寄りの機会がありましたら、ぜひご利用くださいませ。

おわり

個室内部。木と竹と土と石でできています


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三浦類(みうら・るい)
群言堂広報担当。愛知県名古屋市出身。

学生時代に群言堂のインターンで大森を訪れたことをきっかけに2011年入社。広報誌「三浦編集長」の制作や取材対応、WEB・印刷物での情報発信などを担当。植物担当・鈴木や阿部家・小野寺とともに狩猟免許を取得するなどして、頻繁に山や海で遊びながら大森暮らしを楽しんでいる。趣味はフラメンコギター。

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