「毎日の暮らしに薬膳を取り入れたい」そう考える人は多いけれど、「材料をそろえるのが大変そう」「専門店に行かないと食べられないのでは…?」と不安になる人もじつは多いのだとか。
けれど薬膳は、本来家庭料理にも簡単に取り入れられる身近なもの。
この連載では、農学博士であり、化粧品「MeDu」開発者である房薇(ファン・ウェイ)が独自にアレンジを加えた薬膳レシピをご紹介。
第2回目の今回は、大根やにんじん、ごぼうなど、手に入れやすい食材をメインに作る「ごぼう野菜ポタージュ」です。
■薬膳とは?
中国の伝統医学である「中医学」の理論にもとづいて、食材と生薬を組み合わせた料理のこと。
病気の予防や体調回復を目的に、季節や体質に沿って、食物が自ら持つ効能や性質をかけあわて作られるのが特徴です。
1 材料を適当な大きさに切り、鍋に入れて240ccの水を加える。
2 煮立ったら弱火にして50分ほど煮込む。
3 適量の塩を加える。
4 火を止め、なつめを取り出してフードプロセッサー またはミキサーにかける。
5 粉ミルクを加え、さらに弱火で10分ほど煮込む。
6 器に盛りつけ、なつめを飾る。お好みで黒胡椒を振りかけても◎。
「ごぼう野菜ポタージュ」で使用する材料の大部分は、各家庭の冷蔵庫や保管庫にある野菜ばかり。ですが、どれも植物繊維がたっぷり。
植物繊維を摂取すると、腸内細菌が老化防止やコラーゲンを増やす効果のある「エクオール」という物質を作り、美肌作りに役立ちます。
そのほかにも、ごぼうは抗酸化力や老廃物の排出促進、にんじんは利尿作用やむくみ解消の効果が。干し椎茸は免疫力増加、しょうがは体を温め、なつめはストレス解消の効果が望めます。
薬膳のポイントは、とにかく続けること。
飽きずに美味しくいただくために、最初はミキサーにかけず、煮たままの状態でスープとして。その後、粉ミルクを加えてポタージュにアレンジして食べるのもおすすめです。
何を隠そう、レシピ開発者の房自身が、気軽に薬膳を自分の暮らしに取り入れるために開発したのがこのレシピ。水の量の調整が必要になりますが、豆乳で作っても美味しいので、気に入ってくださった方はぜひ試してみてくださいね。
次回は薬膳デザートのレシピをご紹介予定です。みなさまの腸内環境が、どんどん改善されていきますように。